ビットコインとは何か3

前回、ビットコインの重要な特徴であるPeer to Peerについて説明しました。また、ビットコインの性質が金(gold)に似ているという点についても言及しました。

さてさて、三度、Wikipediaによるビットコインの定義を再掲します。

ビットコイン(英: bitcoin)は、公共トランザクションログを利用しているオープンソースプロトコルに基づくPeer to Peer型の決済網および暗号通貨である。

今回は公共トランザクションログ・オープンソースプロトコルというところに注目します。特に公共トランザクションログは、ビットコインのキモです。

公共トランザクションログ

どうもこの言葉、あまり広く用いられていないような気がします。トランザクションのログが公共にあるという意味では誤りではないのですが。

ともかく、公共とトランザクションとログに分けて、言葉の意味に迫ります。

ログ

記録のこと。コンピューター業界にとっては馴染み深い言葉です。ビットコインでは、transaction historyという表現も見受けられることから、過去から今までに至る記録と理解しておくと、後々話が繋がりやすくなります。

トランザクション

取引のこと。他の意味として、データベース界隈では一連の不可分な処理のことをトランザクションといいますが、ビットコインでいうトランザクションとは、「AさんがBさんに1BTC送った」という取引をトランザクションといいます。

公共

「私」や「個」の反対です。publicの和訳。隠されていないとか、特定の個人や団体に限られていないとか、公開されているとか、そういう意味合いです。

まとめると

全ての取引の記録に誰でもアクセスでき、共有できる状態にある

ということです。この、全ての取引の記録を、台帳と呼ぶこともあります。

実際、blockhain.infoにアクセスすると、今流れている取引の様子をみることができます。こちらの見方については、後ほど。

このトランザクションログの全部または一部を、世界中のビットコインネットワークに参加しているコンピューターが持ち合っています。そして特定のルールに則り、正しいトランザクションをログに追加していきます。

この「特定のルール」により、偽の取引がないことや、二重支払いがないことを保証しています。その技術の中核となるのが、ブロックチェーンです。

他の記事でビットコインの特徴として非中央集権的であると述べたのは、こういうことなのです。国家や銀行や企業が通貨による取引の信用を担うのではなく、ルールが信用を担っているため、取引について、「誰かが保証してくれる」という考えが不要になります。

自分の取引が世界中に晒される?

全ての取引の記録に誰でもアクセスでき、共有できる状態にある

ということは、私が奥さんに内緒で買ったシュークリームがバレちゃうじゃないか、そういう心配が真っ先に浮かびます。もちろん、その辺りは心配不要です。

こちらの図はビットコインのトランザクションログです。

上の行が、トランザクションを特定するためのIDと、それが発生した日時、下の行が送り手、受け手、送付したビットコインの量を示しています。この、送り手と受け手の文字列

17itrsT6RRsaAVPAeuQZGoe6aLKMe3FqXt
1B35GCuGARiHHxZQwcsbzcSyPgZr6FunUw

は、ビットコインアドレスと呼ばれています。

このビットコインアドレスから、「このアドレスはXXさんだ」と特定することは非常に困難です。逆に、「私のビットコインアドレスは△△だ」ということは証明できるようになっています。このようにAという事柄から別のBという事柄が容易にわかる(変換できる)がその逆は現実的に不可能であることを不可逆的といいます。ビットコインの仕組みではこの不可逆的な変換・計算が数多く用いられています。

 

 通帳との違い