暗号通貨と地域通貨

ブロックチェーン技術を基にした暗号通貨は、地域通貨と相性が良いのか?

背景

高山市・飛騨市・白川村の地域限定通貨である、さるぼぼコインが2017年12月にサービスをはじめました。これ基盤になっているのが、アイリッジが開発した電子地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」です。(インタビュー記事がこちらに

MoneyEasyは2018年度初めに開始した木更津市での地域通貨の実証実験にも参加、長崎のハウステンボスでの仮想通貨の実験にも採用されています。勢いあるなあ。

さるぼぼコインに戻ります。主体は飛騨信用組合ですが、2017年春ごろからブロックチェーン技術についても実証実験を実施していたようです。

この辺りの話題を調べはじめた当初、MoneyEasyはブロックチェーン技術を用いているように見えたのですが、そうでもないようです。いまは、YesかNoかわからない状態です。

他に、暗号通貨を謳っての実証実験としては、MUFGコインや、会津大学による学内通貨の実験があります。どちらも実験止まりですが。ちなみにMUFGコインはNEMのプライベートチェーン版であるmijinを、会津大学は日本初のブロックチェーン基盤irohaを採用しています。MUFGコインは地域というより、社内限定の通貨です。

分散

ブロックチェーン技術は信用の担保を分散化できるようになったという点が、大きなブレークスルーだと考えています。すると、特定の個人や企業や国家が信用を一手に担う構造にブロックチェーン技術を組み込もうとすると、どこかしら相性の悪い部分が生じるように思います。

地域内分散ネットワーク

暗号通貨のネットワークを構成するノードは、数が多いほど、地域が広く分散すればするほど、耐障害性が向上します。逆に例えば、「地域通貨やりたい→自分のまちにサーバーを用意するため、予算確保」みたいな発想ですすめると、「サーバ2、3台じゃブロックチェーンのメリットないよね→じゃあ従来通りで」という道が待っている気がします。

エッジコンピューティング

IoTの文脈で、エッジコンピューティングという考え方があります。そこいら中センサーだらけの世の中になったら、中央のサーバーにデータを全て集めると通信や処理が追いつかないから、地域(市町村より、もう1レベル狭い単位)にエッジサーバを分散させセンサーから物理的に近いところで一つ処理を入れましょう、そんな発想です。

エッジサーバが暗号通貨のノードを担当すると、分散のメリットを享受できます。とはいえ、エッジサーバの配置が、市町村単位で閉じられていたら、地震一発で壊滅する可能性があります。

姉妹都市

国内外の姉妹都市と提携して、ノードを持ち合うという発想はありかもしれません。耐障害性の観点からすると、ノード同士は物理的に広く分散している事が望ましいです。電力消費の平準化の観点からは、時差のある地域が良いかもしれません。夜間は地球の裏側にある都市の暗号通貨処理のために、余剰電力を使う事ができます。

パブリックチェーンでいいじゃない

ここまではブロックチェーンのネットワークを自前で用意するという考えで考察していました。

対して、ethereumのトークンや、NEMのモザイクによって実現するという考え方もあります。